さて,それでは本日の課題のところ。
単純主効果の分散分析表を作ります。
※【訂正】(2020.05.20) 変動因の項目名順が逆でした。画像を差し替え。
まずは,検定表を作ります。
この後,先ほど出した答えを,それぞれコピペする。
※【訂正】(2020.05.20) 同じく画像を差し替え。
コピペは「値のみ貼り付け」。
小数点以下第2位までの値を表示させたい場合,セルを選択して右クリック,「セルの書式設定」で「数値」を選び,小数点以下の桁数2を選ぼう。
※【訂正】(2020.05.20) 同じく画像を差し替え。
コピペ完了。でもこれで終わりではなく……
※【訂正】(2020.05.20) 同じく画像を差し替え。
有意なところにアスタリスクをつける。
これで課題はおしまい。
……でもね,分散分析の結果から,結局,何が言えるんだろう?レポートや論文を書くときは,この後の作業が大切なんだ。
グラフを描いてみた。グラフを描いて,どの条件間に差があるのかを,具体的に指示して考えてみよう。このグラフ上で,単純主効果が有意だったところを示してみると……
1.中程度の難易度において,低不安群の得点が高不安群の得点を有意に上回っていた。(グラフ中央 紫の矢印)
2.易しい難易度において,低不安群の得点が高不安群の得点を有意に上回っていた。
3.低不安群においては,課題難易度の効果が有意であった。
ということになる。
だから,この研究結果は,
A.不安の低い者においては課題難易度が成績に直結するが,不安の高い者においては難易度の効果がみられない(そもそもテストを受けること自体に不安があるため……?)
B.不安の差が現れるのは,課題難易度が中程度よりも易しい場合であり,特に易しい課題においては,不安の差が顕著である。
という感じに結果を記述できる。考察は,「それがなぜ そうなったか?」の説明だよね。
ということで,計算だけできても……ね。最終的に,独立変数(要因)の各水準の違いまで考えて,統計的な有意差というものを操作した要因のレベルで記述・説明する必要があるからね。これは忘れないように。
……さらに,低不安群における課題難易度について,3水準間の有意差を検討したいときには,多重比較を行う必要がある。被験者間条件なので,誤差項をMSwとして,スチューデント化された範囲の表を見て,テューキーのHSDを求める。
多重比較については,心理学統計法2で学んだことなので,ここでは省略します。
それでは。本日の授業はおしまい。
ありがとうございました(_ _)
<教科書>
小塩真司 (2018). SPSSとAmosによる心理・調査データ解析:因子分析・共分散構造分析まで 東京図書
<文献>
森敏昭・吉田寿夫(編著) (1990). 心理学のためのデータ解析テクニカルブック 北大路書房
山内光哉 (1998). 心理・教育のための統計法[第2版] サイエンス社