はい こんにちは(_ _)
教科書66ページから
時系列データの変化の話。
時系列データは,同一の対象を(時期を変えて)繰り返し測定したものをいいます。
対象の測定値の変化がわかります。例えば,毎日の朝の体温変化,技能の成功率の変化,感染者数の変化……などなど。
心理学の場合,同一人物の,ある測定値を繰り返し測定したものが多いです。この場合,同一人物の時系列の「発達」「成長」というのが変化として出てきます。これを縦断的データといいます。
また,実験などでは,短時間に,同一人物のパフォーマンスを繰り返し測定することが多いです。この場合は,被験者内要因,などと表現します。○回目の試行の成績などがそうです。
社会調査の場合,例えば感染者数の変化は,日ごとの変化や年次変化の定点観測をしたものもあります。必ずしも同一人物が含まれているわけではありません。定点観測も時系列データの中に含まれてきます。
教科書67ページ。実の数値の変化は,変化幅あるいは変化率の値で示します。その変化を「増加」または「減少」という言葉で表現します。教科書の例文を見てください。
比率(パーセント)の変化は,変化幅を「ポイント」という単位で示し,それを「上昇」または「下降」という言葉で表現します。例えば,内閣支持率は,いついつから何ポイント下がった,とニュースでよく表現されていますので,見てみましょう。
変化幅自体の推移,とは,前の変化幅と後の変化幅を比較した言い方です。減少傾向が続いていたり,増加傾向が続いていたりする際に,前の変化幅と後の変化幅とを比較して,幅が「拡大」あるいは「縮小」という言葉で表現します。
もともと比率(パーセント)で表現している場合に,変化を表現したいときには,変化幅(ポイント)を使うのが適切であるといえます。
ここまでは,計算うんぬんよりも,言葉遣いの日本語表現の問題であるといえます。教科書70ページの問題を解いて,身につけましょう。
とりあえず ひとくぎり
<教科書>
稲葉由之 (2012). プレステップ統計学Ⅰ:記述統計学 弘文堂
<文献>
山内光哉 (1998). 心理・教育のための統計法[第2版] サイエンス社