はい こんにちは(_ _)
心理学統計法1の授業をはじめます。
教科書8ページ,統計学とはなにか というところ
教科書を読んでも,ボクもよくわからない……
だから,板書の1~4までは,山内光哉(1998)から引用した。
後でも触れるけど,わたしたちは技法を創造することはしないし,できない。
「心理学統計法1」~「心理学統計法3」まで,この大学の授業はあるけれど,板書の3.のところ,技法を学ぶところまでいけるといいなぁ,さらに,その分析データを使って意思決定できれば,なお嬉しいなぁ,という感じ。
社会調査……心理学は,日本では社会科学の1分野だから,心理学でデータを収集することというのは,大枠では,社会調査の1つに位置づけられるよ。
社会調査における統計の意味合いって何だろう?
板書の通りだね。
最近は エビデンス という言葉をよく使う。Evidenceを,アクセントをつけずに,わざと平板に言うと,ちょっと頭良く見えるかも。
社会調査 例えば,Yahoo!ニュースのトップページから,↑なリンクに入ると,エビデンス とやら,つまり板書の「統計やデータを用いて社会問題の状況を記述・説明」しているところを見ることができる。
心理学における統計の意味合いって何だろう?
これは,ボク自身の思うところを板書したよ。
自分自身の内面のなかで,自分自身の心に対してだけなら,エビデンス(理由や根拠)は要らない。
でも,他人に対しては,エビデンス(理由や根拠)が必要なんだ。
そのために使う1方法が,心理学における統計の意味だ。
心理学は,自分の思っていることをそのまま発言・発表すれば,それは自分自身の心を反映したものだから,心のことを何か言っていることになる。
……でもそれって,とくに「他人の内面を忖度(そんたく)」と聞こえはいいが,一歩間違うと「下衆の勘繰り(ゲスのかんぐり)」になってしまう。単なる思い込みかもしれないからだ。
事実と見なせるかどうか,特に多くの人に共有できる事実とみなせるかどうかは,データを集めて,統計を使って,判断することになる。
他にも事実を検証する方法はあるよ。物証,つまり,そのものズバリの物を取り出して,「はい,これです。」と見せびらかせばいい。
でも残念ながら,心理学の研究対象である,心は物証にならないよね。目に見えないからさ。
だから,何らかの形で事実であることを示すために,データを取り,統計を使い,エビデンスとして見せることになるわけだ。
とりあえずここまで。
<教科書>
稲葉由之 (2012). プレステップ統計学Ⅰ:記述統計学 弘文堂
<文献>
山内光哉 (1998). 心理・教育のための統計法[第2版] サイエンス社
ネタバレ注意
次の板書……つぶやき追加したけど,高校までの数学が得意だった人は,この部分は……しばらく聞かなくていいよ。
心理学の,統計の授業って,どこの大学の心理学を学ぶ部門でも鬼門なんだよね。日本で心理学は,基本的に文系に位置するから,文系の高校では統計を学んでない場合も多いし,まぁ記号や数式見たり,数字見たりするのに慣れてなかったりして……
よく聞く。「統計は難しい」と。
でもそれって,心理学で学ぶ統計を 「数学」だと思ってるから……という部分が大きいんだよ。
ボクは数学者を尊敬しているから……数学って,ものすごく創造的 クリエイティブな営みで,わたしたちは,その数学者の作った製品を使っている,単なるユーザーに過ぎないんだ。
この授業は,だから,単に,製品の使い方講座,に過ぎないの。
数学でもなんでもない。
アクションゲームがやたら上手な人がいるのと同じように,サッカーなどでボールを足で扱うのが上手な人がいるのと同じように,包丁で果物や野菜を切るのが上手な人がいるのと同じように……
統計が得意・できるというのは……データと数学記号・分析方法を道具として扱うのが上手ってことで……特に数学ができるというわけじゃない。
そうはいっても……自虐しなくてもよくて,アクションゲームで難儀なボスの攻撃を上手に避けて倒したとき,高度なトリックをサッカーボールでできたとき,なんだかすごく料理が美味しくできて材料の切り方が上手かったとわかったとき……と同じで,
統計で何か知らないことを知ることができた,何か達成感がある!おおっすげえ!ということを実感できることもあるよ。
この授業 心理学統計法1 で学ぶのは,後で説明するけど,記述統計という統計の1分野だ。これはね,数学というより,板書にも書いたように,こづかい帳や家計簿をつけて,計算するのに近い。
長々述べたけど……要するに,
統計を恐れることはない,とみなさんには言いたいの。