次の板書~
教科書10ページと11ページを開いて。
今回の授業の課題にもなってる,クイズ1-3,答えは棒グラフのBだね。
グラフ……2つの変数の,この変数という言葉は次回説明するよ,間の関連を見るための表現方法だね,その関連をつながりのある線で見るのか(折れ線グラフ),つながりのない棒で見るのか(棒グラフ),どちらで見ればいいんだろう?
それを板書した。教科書では横軸の性質によって選ぶ,と書いてある。横軸は,独立変数という名前で呼ぶよ(これも次回説明),その性質が一定の向き(順序)を持っているものの場合,折れ線グラフで示すことができる。そうでない場合には,棒グラフで示すことが望ましい。だから,1-3は都県という,特に一定の向きを持っていない,飛び飛びの値(名前)になるよね。別に横軸のどの位置にどの県を入れてもかまわない。こういうデータの場合には,棒グラフが望ましいということだ。
これはさらに,18~19ページの,クイズ2について,今回の授業の課題を出したから,考えて答えてみてね。
次。
第1回目だから,これから「心理学統計法1」と「心理学統計法2」という2つの授業,1年間を通して学ぶ必修授業の位置づけを紹介していこう。
前期の「心理学統計法1」で行う技法を,記述統計学と呼ぶ。
板書の通りで,データを集約して表現する技法だ。データの読み取り方も学べる。
通して学んで,統計あるいは,その中の計算が不得意だと1年後に感じても,グラフや表の描き方ぐらいは身につけておこう。
後期の「心理学統計法2」で行う技法は,推測統計学と呼ばれている。
データ・値から,より大きな世界を,まっとうな方法で思い描く・構想することができるんだね。例えば,あのウィルス感染予防の「三密を避けよう」というのは,推測統計によって構想されたものなわけだ。統計の力,というのは,推測統計を学ぶとよりレベルアップする。
心理学では,心理学の研究でよく使う推測統計がある。後期は,それも重点的に学んでいくよ。
今回はこれまで。
また来週。
ありがとうございました(_ _)
<教科書>
稲葉由之 (2012). プレステップ統計学Ⅰ:記述統計学 弘文堂