さて,研究や統計データ分析で重要な,変数という考え方をおさらいしよう。
教科書は5ページ。
変量とも呼ぶ,変数というのは,一定の範囲内で任意の値をとる数字や記号の名前のことです。板書の例では”得点”が変数,”100”……などの具体的数値を 値と書いている。
変数の記号としてXやYをよく使うよね。XやYが変数(名)となるんだね。それで,XやYに代入される数値が,具体的な 値ということになる。
その下の板書 研究や統計データの分析では,複数の変数間の何らかの関係を見いだそうとしている。できれば……,原因 と 結果 の関係である,因果関係を見つけられれば,研究としては目標達成,といったところだよ。本当に因果関係が発見できれば……なんだけどね。
板書には,「複数の変数間の関係があるときに」と書いたけど,研究者やデータの分析者は,これから因果関係を見つけていくわけだから,厳密にいうと「複数の変数間の関係を想定したときに」だね。
で,そういう変数間の関係においてね,
説明する側の変数になるものを 独立変数 というよ。因果関係の場合だと,原因にあたる変数をそう呼ぶ。
いろいろ呼び名があって,説明変数 予測変数 あるいは要因,という言葉でいうときもある。
ここまでの いろんな授業で,何かと何かを比較する,というのを学んだよね。
例えば,大人と子どもを比較する……なんて極端な話だけど,その比較する複数の対象を総称して,独立変数 というんだ。
この名前,覚えてる?インディペンデント バリアブル!なーんて,かっこつけて発音してたんだけど……
板書の訂正:【正】到着 【誤】到差
さて,次の板書
他方の変数 つまり説明される側の変数のことを 従属変数というよ。こちらはディペンデント バリアブル。因果関係だと,結果にあたる変数のこと。
別名で 目的変数 基準変数 あるいは指標という言葉も使うよ。
何かと何かを比較する,という話に戻ると,で,何で比較するんですか?というときの 何で が従属変数。
大人と子どもを比較する例だと……身長で比較した場合には,身長が従属変数になるし,体の柔らかさを立位体前屈で比較した場合,立位体前屈の値が従属変数になる。
なんとか思い出してね。
それじゃあ,第1回目なので,本日の授業はここまで~
ありがとうございました(_ _)
<教科書>
小塩真司 (2018). SPSSとAmosによる心理・調査データ解析:因子分析・共分散構造分析まで 東京図書