甲子園大学心理学部 授業

甲子園大学心理学部 金敷担当の授業をアップします。

心理学統計法1 第4回 (2)

(1)にて構成比グラフについて話しましたが,次は構成比グラフのパーセントのもと,相対度数について。 教科書46ページ。

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統計法1 板書04-03

相対度数とは,総数を1(100%)として割合で度数を示したものです。やっぱりわかりにくいので,教科書の例を載せます。

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統計法1 相対度数の例(教科書46ページ)

ごらんの通り。相対度数に100を掛け算するとパーセントになります。 

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統計法1 板書04-04

教科書の相対度数の例からも明らかなように,相対度数の和は1(×100=100%)となります。 

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統計法1 板書04-05

累積相対度数というのもあります。 やはり,教科書で例を示すと……

 

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統計法1 累積相対度数の例(教科書48ページ)

この例の場合では,年収の200万円未満から,度数を積み上げて足し算していって,(累積)相対度数を算出しています。

板書しましたが,累積度数や累積相対度数を算出しておくと,「年収600万円未満は全体の何パーセントか」,患者数の統計などでの「○○日以前の患者数は全体の何パーセントか」などが1目ではっきりとわかるので,便利です。もちろん,累積させる目的が 「お金持ちを探す」ことであるなら,教科書の例では,年収1500万円以上から年収の低い順に累積させるとよいでしょう。

累積度数や累積相対度数は,独立変数の階級(区分)がひと続きである必要があります。独立変数が順序尺度以上(間隔尺度・比率尺度含む)ということです。

 

とりあえず いったん区切ります。 

 

<教科書>

稲葉由之  (2012).  プレステップ統計学Ⅰ:記述統計学 弘文堂

 

<文献>

山内光哉  (1998).  心理・教育のための統計法[第2版] サイエンス社 

 

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