甲子園大学心理学部 授業

甲子園大学心理学部 金敷担当の授業をアップします。

心理学基礎実験実習1 第3-4回 (3)

続きです。

2.句読点,段落,文体,使う記号もきまりごとがある。

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実験実習1 句読点の設定

句読点にも設定があります。句点はまる「。」,読点はカンマ「,」です。日本語入力の際に,句読点を設定するには,画面右下,日本語入力の「あ」と書いてあるところを右クリックすると,コンテキストメニュが出てきます。そこで,「プロパティ」を選択します。

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実験実習1 Microsoft IMEの設定

Microsoft IMEの設定」(IMEは日本語入力装置の略称)が出てきますので,ここで「詳細設定」を選択します。

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実験実習1 句読点を選ぶ

Microsoft IMEの詳細設定」が出てきますので,「句読点」のところで,「,。」を選んでください。(タッチタイピングを覚えていくと思うので,「ローマ字入力」,全角スペース・半角スペースの区分は大切なので,スペースの入力は「入力モードに従う」,……あとボクはATOKのキー設定に慣れているのでキー設定を「ATOK」にしていますが,これはお好みで。)

 

次です。

みなさん,最初に段落の書き方を間違います。いま,このブログでは,モニター画面で見やすいように,行間をあけて,左詰めで書いています(メール等でも行間をあけて,左詰めで書くことが多いです)。しかし,レポート・論文の作法は違います。

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実験実習1 段落最初は1文字下げる

段落の最初は,1文字分全角スペースを入れて,段落のはじまりを示します。「1字下げ」といいます。作文用紙の使い方と同じです。段落は見出しの下の意味のまとまりを示すので,1文で段落を作らずに,複数の文の意味のまとまりで,1段落を作ります。

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実験実習1 段落の間は詰める

段落どうしの間は,改行マークを入れずに,詰めて書きます。改行マークを入れて,間をあけがたる方が多いですが,レポート・論文では行わないでください。

 

次は数字,引用符,かっこ(括弧)です。

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実験実習1 引用符はクオーテーションマーク,数字は半角

数字は半角を使ってください。「第二に」など熟語等になっている場合には除きます。緑色の蛍光ペンで塗ったところがそうです。

このブログでは引用符に「」を使っていますが,レポート・論文の引用符は,全角のダブルクオーテーションマーク(“”),その中にさらに引用するときは,全角のシングルクオーテーションマーク('’)を使います。日本語配列キーボードの場合,ダブルクオーテーションは「Shift+2」の同時押し,シングルクオーテーションは「Shift+7」の同時押しで出てきます。

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実験実習1 かっこ 括弧は半角

かっこ 括弧は半角を用います。(途中に全角のものがありますが,考察の際に消すところに使っています。)

 

次は,論文全体の文体の話です。文体は「~だ。」「~である。」の文体にします。(「~です。」「~ます。」

最初のレポートでは,詩的言語を用いてレポートを書く学生が多いですが……
 (1)主語・述語を明確にした文を書く。
 (2)体言止めしない。(例:「このような俺の空。」
 (3)倒置法を使わない。

 

論文は,「目的」「方法」「結果」「考察」「文献」という大見出しの部分から成り立ちます。このレポートでは,「目的」「実験」「結果と考察」「文献」という大見出しの部分に分けました。

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実験実習1 目的のところは現在形で書く

レポートの書き出し,冒頭部の目的のところです。現在形で書きます。目的のところは,「方法」や「結果と考察」の前に,これから研究を行う,ということを主張するところのため,未来を示す感じの現在形で書きます。

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実験実習1 方法のところは過去形で書く

実験(調査その他)の「方法」のところの本文は,過去形で書きます。すでに実験(調査)データの収集を完了していて,レポート・論文を書いているわけですから。

なお,レポート・論文は,冒頭部から書き出すのではなく,「方法」のところから書き出すと効率よく書けます。特に,すでに実験や調査を終わっている場合には,単純に事実関係を書けばよいので,「方法」のところから書き出すのがベストです。(冒頭部から書こうすると,書き出せなくて,いつまでも手つかずのまま放置されることが多いです。)

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実験実習1 結果・考察は過去形で書く

このレポートでは「結果と考察」と1まとまりにしていますが,「結果」も「考察」も過去形で書きます。

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実験実習1 文献

「文献」あるいは「引用文献」という見出しを使います。レポート・論文内で,引用した文献の情報を,第1著者の苗字アルファベット順に記します。レポート・論文の非常に重要な構成要素の1つです。

文献の引用のしかたは,実験実習の別の課題でテーマにしますので,今回はこれ以上触れません。

 

ということで ひとくぎりです。

 

<教科書> 

木下冨雄・上里一郎・中谷和夫・難波精一郎・辻敬一郎  (1975 / 2018).  教材心理学[第4版] ナカニシヤ出版

 

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