それでは,これまでの計算をExcelで計算してみよう。
PC持っていない学生は,大学に通えるようになってからやってみて。
前回のこたえまで出したところ。
今回はまず,
こんなふうに,計算式の答えを出すところでも作ろうか。(見出しになった文字,Σマークは,日本語入力オンで「しぐま」と入れると出てくる。あとは半角数字・記号で,2乗マークは「フォント」から上付き文字を設定)
計算式(1)のExcelでの式,わかります?分子部分の()のところは,総和の2乗ですよ。分母の()内の掛け算は,このデータでは,要因Aの水準数が2,要因Bの水準数が3,各セルの被験者数が5だからだよね。
※分子にも分母にも()を使っておかないと,計算順序が変わってしまって,出てきたこたえが,おかしな数値になってしまうから注意。
(2)は,データの総2乗和だ。SUMSQという関数を使おう。日本語入力オフにして,直接タイプで入力する方が早いぞ。半角かっこ「=SUMSQ(」まで入力したら,マウスで,データ全体をドラッグして範囲指定。そのままエンターキーでも かっこを閉じてくれる。アルファベットの大文字・小文字は気にしなくてよい。
せっかくだから,(3)の式もSUMSQ関数を使おうか。要因Aの各水準の和の2乗 の和だから,分子はこうなるよね。分母は,先ほども説明した通り。
(4)の計算はこうなります。今度は,要因Bの各水準の和の2乗 の和 が分子。分母は,先ほど説明した通り。
(5)の式はごらんの通り。
(1)~(5)まで,AB集計表の中から参照すべきセル番地がわかれば,どうです?簡単でしょう?
次,平方和ね。平方和の見出しを作ろう。
こんどは下付き文字の設定。上付き文字の設定と同じだが……
まず,変更したい文字を選択する。「ホーム」タブ「フォント」の表示の右下の黒いところをクリックすると,画面のようにダイアログボックスが表示される。そのときに,「文字飾り」のところで,「下付き」のチェックボックスを入れると(乗数の場合には「上付き」のチェックボックスを入れると)表示の通りになる。
平方和の計算はわかるよね。「=」を入れて,該当の数値のところをクリック,「-」を入れて,引く数の数値をクリック。他のところも同じ。
検算しているところ。左隣のセルSSTの数値と合致すれば,とりあえず計算はうまくいっていることになる。
計算する数値の見出しを一気に記入してみた。
自由度の答え。右隣には計算式を表示した。
※ごめん。この割り算の参照先がちがうわ……写真変更するから待ってて。
※※【訂正】(2020.05.14.)ということで画像変更した。
平均平方の計算。それぞれの平方和をそれぞれの自由度で割る。
さて,Fの値の計算。主効果・交互作用の各平均平方を,誤差項wの平均平方で割る。1個1個割り算してもよいが,分母が同じ数値なので,「$」マークを入れて絶対参照でオートフィルしようか。
オートフィルしているところ。選択したセル右下の 小さい■マークにマウスを近づけると,黒い十字のカーソルが現れる。そこで左クリック押しながらドラッグだ。
※このこたえは間違ってます。ごめんなさい。差し替えます。
※※【訂正】(2020.05.14.)こたえの画像さしかえ
計算終了した。
でも,これで終わりではない。
分散分析の仮説検定を一通り書いていこう。
これは,次にて。
<教科書>
小塩真司 (2018). SPSSとAmosによる心理・調査データ解析:因子分析・共分散構造分析まで 東京図書
<文献>
森敏昭・吉田寿夫(編著) (1990). 心理学のためのデータ解析テクニカルブック 北大路書房
山内光哉 (1998). 心理・教育のための統計法[第2版] サイエンス社