甲子園大学心理学部 授業

甲子園大学心理学部 金敷担当の授業をアップします。

心理学統計法3 第3回 (3)

それでは,これまでの計算をExcelで計算してみよう。

PC持っていない学生は,大学に通えるようになってからやってみて。

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統計法3 今回のスタート(前回のこたえ)

前回のこたえまで出したところ。

今回はまず,

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統計法3 計算式の見出し(こたえを出すところ)を作る

こんなふうに,計算式の答えを出すところでも作ろうか。(見出しになった文字,Σマークは,日本語入力オンで「しぐま」と入れると出てくる。あとは半角数字・記号で,2乗マークは「フォント」から上付き文字を設定)

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統計法3 (1)の式

計算式(1)のExcelでの式,わかります?分子部分の()のところは,総和の2乗ですよ。分母の()内の掛け算は,このデータでは,要因Aの水準数が2,要因Bの水準数が3,各セルの被験者数が5だからだよね。

※分子にも分母にも()を使っておかないと,計算順序が変わってしまって,出てきたこたえが,おかしな数値になってしまうから注意。

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統計法3 (2)の式

(2)は,データの総2乗和だ。SUMSQという関数を使おう。日本語入力オフにして,直接タイプで入力する方が早いぞ。半角かっこ「=SUMSQ(」まで入力したら,マウスで,データ全体をドラッグして範囲指定。そのままエンターキーでも かっこを閉じてくれる。アルファベットの大文字・小文字は気にしなくてよい。

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統計法3 (3)の式

せっかくだから,(3)の式もSUMSQ関数を使おうか。要因Aの各水準の和の2乗 の和だから,分子はこうなるよね。分母は,先ほども説明した通り。

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統計法3 (4)の式

(4)の計算はこうなります。今度は,要因Bの各水準の和の2乗 の和 が分子。分母は,先ほど説明した通り。

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統計法3 (5)の式

(5)の式はごらんの通り。

(1)~(5)まで,AB集計表の中から参照すべきセル番地がわかれば,どうです?簡単でしょう?

 

次,平方和ね。平方和の見出しを作ろう。

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統計法3 平方和の見出し

 こんどは下付き文字の設定。上付き文字の設定と同じだが……

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統計法3 下付き文字の設定

まず,変更したい文字を選択する。「ホーム」タブ「フォント」の表示の右下の黒いところをクリックすると,画面のようにダイアログボックスが表示される。そのときに,「文字飾り」のところで,「下付き」のチェックボックスを入れると(乗数の場合には「上付き」のチェックボックスを入れると)表示の通りになる。

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統計法3 平方和の計算

平方和の計算はわかるよね。「=」を入れて,該当の数値のところをクリック,「-」を入れて,引く数の数値をクリック。他のところも同じ。

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統計法3 いちおう検算

検算しているところ。左隣のセルSSTの数値と合致すれば,とりあえず計算はうまくいっていることになる。

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統計法3 計算する数値の見出し

計算する数値の見出しを一気に記入してみた。

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統計法3 自由度の計算

自由度の答え。右隣には計算式を表示した。

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統計法3 平均平方の計算

※ごめん。この割り算の参照先がちがうわ……写真変更するから待ってて。

※※【訂正】(2020.05.14.)ということで画像変更した。

平均平方の計算。それぞれの平方和をそれぞれの自由度で割る。

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統計法3 F値の計算

さて,Fの値の計算。主効果・交互作用の各平均平方を,誤差項wの平均平方で割る。1個1個割り算してもよいが,分母が同じ数値なので,「$」マークを入れて絶対参照でオートフィルしようか。

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統計法3 オートフィルしているところ

オートフィルしているところ。選択したセル右下の 小さい■マークにマウスを近づけると,黒い十字のカーソルが現れる。そこで左クリック押しながらドラッグだ。

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統計法3 計算終了

※このこたえは間違ってます。ごめんなさい。差し替えます。

※※【訂正】(2020.05.14.)こたえの画像さしかえ

計算終了した。

でも,これで終わりではない。

分散分析の仮説検定を一通り書いていこう。

 

これは,次にて。 

 

<教科書>

小塩真司  (2018).  SPSSとAmosによる心理・調査データ解析:因子分析・共分散構造分析まで 東京図書

<文献>

森敏昭・吉田寿夫(編著)  (1990).  心理学のためのデータ解析テクニカルブック 北大路書房

山内光哉   (1998).  心理・教育のための統計法[第2版] サイエンス社

 

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